スラムダンク奨学金第12期生の募集を開始します。

12年、いつの間にか干支(えと)が一回りしました!
たくさんの方たちの支えのおかげでこの道は続いています。
心より感謝いたします。

さて、この機に今一度初心を振り返ってみます。

自分の人生にバスケットとの出会いがもたらしてくれた恵みははかり知れません。
バスケットボールへの恩返しをしたいという思いから、この奨学金を立ち上げました。
だけど恩返しといっても何をしたらいいのか。
日本バスケがどうなったらいいと考えているのか。
自問した答えはこのようなものでした。

「10代の大半の時間を捧げたであろう好きなバスケで食べていける人が増えること。」

「1人でも多くのバスケットに関わる人たちが幸せになること。」

「強い日本!」

当時ですでに男子バスケは、30年間もオリンピックから遠ざかっていました。
世界の中でもっと強くなることなしに、日本バスケの繁栄は叶わないと考えました。
強くなるために何が足りないのだろう。
国際試合のあとのコーチや選手のインタビューで、昔から繰り返し目にしてきた言葉があります。

「当たりが違った」
「笛が違って戸惑った」
「やれないことはない」
「追いつけない差だとは思わない」
「こうした経験をもっと積んでいければ・・」

正直な感想だったと思います。
海外での経験不足は明らかでありながら、しかし状況はなかなか変わらなかった。
海を渡ることが必要と多くの選手が思っていても道筋がなく、
何人かの勇気ある挑戦者たちが単身道なき道を切り開いて行く状況は続きました。

「バスケ強国へと渡る橋をかけることこそが必要だ」という思いに至りました。

多くの方が様々な形で協力してくださり、この奨学金制度をスタートさせることができました。
より良い形を求めて変えるべきは変えながら、日米両国のいろんな人たちの支えと、
奨学生たちの日々の頑張りのおかげで、今日も橋はかかっています。

歴代の奨学生たちに「留学で得られたものは何か」と聞くと、答えは様々ですが、
皆一様に口にした言葉が「成長」でした。

自分を磨きたい意欲を持つ貴方の決意を応援します。

アメリカでのバスケットを心から欲している貴方の応募を待っています。

2017年10月
井上雄彦