

- サザンコネチカット州立大学でキャプテンを務め、4学年時にNECCでリバウンド王に輝く。大学でのアシスタントコーチの経験を13年持ち、リクルーティングの経験が豊富です。

- 井上(以下I):どんな選手をコーチしたいと思いますか?
- ジェファーソン(以下J):教えがいのある選手ですね。学習意欲と向上心を持ち、話に耳を傾け、行動に移す。常に教え、同じことを何度も繰り返し口すっぱく言わなければならないのではダメです。これが第一点。それからプレーに打ち込むこと。そういう選手が好きですし、ナリがそうです。彼に個別に教えた際、言葉の壁にも関わらず、全ての指示を飲み込んでくれました。全てに熱心に取り組み、耳を傾ける。彼のすばらしいところです。常にアイコンタクトをとります。前向きで「わかりました。どうすればいいですか。何が必要ですか」という姿勢です。ですから私にとって重要な二点は教えがいのあること、そして学習意欲と向上心を持ち、一生懸命プレーすることです。
- I:日本から来る選手に何を期待しますか?
- J:難しい質問です。初めから決め付けるつもりはありませんし、日本から来ているというだけで、他のアメリカ人選手への期待度と何ら違いはありません。大学レベルでプレーしたいと強く望んでいる若者を望みます。コーチとしての私の目標は、上達させてやることです。ですからどんな選手でも先ほどの二点、教えがいのあること、熱心であることが鍵となります。それを備えた上で、あとはポジションによります。例えば、ポイントガードとセンターであれば、当然異なる資質が必要です。ナリはポイントガードにはうってつけですが、反対にセンターであれば、ゴール下での得点能力が必要ですし、手をうまく使い、体格にも恵まれている必要があります。ウィングプレーヤーは、コートを走り自分自身でゴールを決めることが求められます。プレーヤー次第なのです。どこからやってきたかは全く関係ありません。
- I:あなたが望まれるような選手を我々は留学させたいと思っています。奨学生には出来るだけプレーの時間を与えてやりたいと思っているのですが…
- J:はい。よくわかっています。ロースターを考える際、どんなポジションでも余分に選手は置きたくありません。十分なプレー時間を与えられませんから。ロースターに20人載せるつもりはありません。申し上げたように1人1人が十分にプレーできません。各ポジション最低限の選手で構成したいのです。理想的なトータルは13人ほどです。これで選手全員に最大限のプレー時間が行渡ります。私の仕事は彼らを卒業させること、良いプレーヤーとして育てること、大学での機会を提供すること、これらをしっかり行うことです。そのために彼らはコートに立ち、プレーしなければなりません。ですからあなたのご心配は理解しています。
- I:選手をとって欲しいと強制しているわけではありません。チームにベストのプレーヤーを選んでいただきたいと願っています。もしチームに十分に貢献できないと判断されれば、加えていただく必要はありません。
- J:はい、了解しました。理想的です。私は常に正直にお話していきます。その選手がディビジョン1レベルのプレーヤーか否かも正直にお伝えするつもりです。それによりわれわれの関係を前進させ、来年の留学生に繋げていくことが出来ます。
- I:これから奨学生を目指す日本の高校生のプレーヤーに向けてメッセージをいただけますか?
- J:はい。彼らに是非言っておきたいことは、「プレーに打ち込み、共にプレーする」ことです。できないプレーをしようとする若者が何と多くいることか。自分ができるプレーをし、いいところを前面に出していくこと。パスが得意であればパスを回す。ジャンプシュートが得意であれば、それをする。試合中出来ないことをしてはいけません。試合を駄目にするだけです。出来ないことがあれば、それを徹底的に練習すればいい。ただ、ここにはたくさんのチャンスがあり、多くのすばらしいプレーヤー、コーチがいます。 熱心に取り組み、学ぶことに意欲的な若者には常に何かしらのプログラムが用意されています。コートでもコート外でも、特に勉強ですが一生懸命努力することが大切です。これら全てが重要です。これからやって来る皆さんを楽しみにしています。いつでもコーチできる準備は出来ていますよ。

